背景 2022年3月23日は【北大路魯山人】の生誕139周年。魯山人は手掛けた陶器の数は生涯に30万点に登るとされており、石川県の九谷焼にも深く結びついております。
弊社の九谷美陶園も魯山人の作品を参考にさせていただいており、生誕139周年ということで、魯山人の考えを皆様と共有したいと考えました。 魯山人は「料理は芸術である」という名言を残し、それを主において取り組んでいきたいと思います。
そもそも芸術とはなにか?さまざまありますが、「もの、形態、言葉、音などで人の心を動かすもの」だと考えています。 人間の心にひびくものは全て、人間の感覚器官を通じてのものです。
すぐに思い浮かぶものとして「音楽、絵画」ではないでしょうか。他にもさまざまございますが、多くは視覚と聴覚によって人の心に訴えかけるものが多いでしょう。 しかし、ものを食べるときには、嗅覚、味覚、触覚、視覚の四つの感覚器官を総動員します。 視覚と聴覚で人の心を感動させることができるのであれば、食べ物は四つの感覚器官を同時に用いて人の心に訴えかけているのに、それが人の心を感動させることができないと言うことがありえるでしょうか。できると信じたから「料理は芸術である」と魯山人は言ったのです。(雁屋哲「美味しんぼと魯山人」p27)
九谷美陶園 魯山うつし、魯山人手作品
音楽も絵画も皆、人間の体の外から訴えかけるものに対し、美味は、人間の命の元である食べ物と直結して、体の内部から訴えかけるもの。まさに料理は究極の芸術だと考えております。
魯山人は料理と器を組み合わせることで、人間の感覚を総動員する芸術を作り上げたのです。(※魯山人は「数の子の美味しさはその音にある」と書いています。であれば、聴覚まで料理の中に総動員しています)
弊社、九谷美陶園は魯山人について、日々研究し、彼の考えや作品を後世に残すだけでなく、魯山人の想いを継ぎ、新たなデザインにも挑戦しています。
石川県加賀市山代温泉16-71にて9:00~17:00(年中無休)営業しております。
ご興味を持っていただいた方はぜひご来店ください。
創業108年 九谷美陶園
参考文献「魯山人と美味しんぼ」著:雁屋哲